先日、外で煙草をふかしていた先輩が突然「ぅえ!?」と声をあげ、目をまん丸くする出来事がありました。スマホ(iPhone)の電源が急に落ちたのです。
先輩曰く、80%程度のバッテリー残量だったにもかかわらず、突然画面が消えて落ちたとのこと。うぅむ…本当にそんなことがあるのか…?まだ新しいiPhoneらしいし…
実は8%だったとか…?なんてことはなく、この現象は寒い中でこそ起こりうる、れっきとした「バッテリートラブル」だったんです!
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本当に寒さで落ちるの?
結論から言えば、寒さでスマホの電源が突然落ちるのは事実です。
先輩のケースでは、暖かい部屋に置いて(一応充電もして)おいたところ無事に電源は入りました。充電残量も電源を入れた時点で80%を超えていたため、やはり充電切れでは無い様です。
寒さで落ちる原因は?
Apple製デバイスの最適な範囲は16°C~22°Cです。バッテリー容量に回復不能な損傷を与える可能性があるため、35°Cを超える周囲温度にデバイスをさらさないことが特に重要です。周囲温度が高い場所でデバイスを充電すると、より深刻な損傷を与えることもあるので注意してください。推奨されるバッテリー温度を超えると、ソフトウェアが80%以上の充電を制限する場合もあります。また、温度が非常に低い環境でデバイスを使用する場合もバッテリー駆動時間が短くなることがありますが、この状態は一時的なものです。バッテリーの温度が通常の動作範囲内に戻ると、パフォーマンスも通常の状態に戻ります。
引用元:Apple公式HPより抜粋
公式で発表している様に、iPhoneには最適な温度範囲(0℃〜35℃)が存在します。イメージとして、高温にさらされる状態がバッテリーにとって良く無いことは何となく理解できると思います。では、寒さの場合は?
寒さによる内部電圧の低下
違う言い方をすると「内部抵抗が大きくなっている」とも言えます。簡単に言えば、寒さのせいでバッテリーがパワー(電圧)を発揮する邪魔(抵抗)をされるという事なんです。
これは寒ければ寒いほど邪魔される(抵抗が大きくなる)事になるので、0℃以下はもちろん0〜5℃程度でもiPhoneが落ちる現象は起こりえます。
実際に氷点下近い外で使用していると、バッテリーが冷えるにつれ一気に充電残量の表示が減っていきます。今回私の先輩はこのパターンでiPhoneが落ちた訳です。
ちなみに熱さの場合は?
熱によりバッテリーに損傷が発生し、最悪の場合には破損(バッテリー爆発)の可能性があることを皆さんご存知かと思います。
iPhone等に使われているリチウムイオン充電池には、最高許容温度が45℃という制限が存在します。この温度を超えた状態でスマホ等を使用し続けると、バッテリーが損傷し劣化するのです。
何度も高温での使用を繰り返したり、経年劣化したりして損傷が重なると、バッテリーの充電残量の著しい減少や発火につながる可能性があります。
3つの対処法
事前対策
・間接的に暖めておく
ポケットの中で暖めたり、バッグの中にカイロを一緒に入れておいたりすることで間接的にiPhoneが冷え過ぎないように対策しておく事が最も効率的でしょう。
カイロを持ち歩く習慣が無い方には、モバイルバッテリーとしても使える充電式カイロがおすすめです。
・冷えにくい革製のケースを着ける
プラスチックや保護性能の高い金属製のiPhoneケースは熱伝導率が高い傾向にあるため、いざ外で使おうと出した途端にみるみる冷えていきます。
ならば、少しでも冷えにくいケースで落ちにくくさせるのもアリです。ただ苦肉の策ですので、なるべく暖かい環境でiPhoneを使用するようにしたいところですね。
事後対策
・暖かい室内で充電
落ちてしまったら慌てず、室内に戻り充電をして置いておけば数分程度で復活します。
結局のところバッテリーの冷え過ぎが原因ですので、温度さえ戻れば次第にバッテリーも元気を取り戻すので安心してください。
ただし急な暖めに注意!
直接の暖めは禁止
冷たくなったのなら暖めれば良いと述べましたが、ここで覚えておいて欲しい大切な注意があります。
それは冷たくなったiPhoneを直接暖めないということです。ストーブの前に置いて熱風を当てたり、カイロを直接当てて暖めたりすることはタブーです。ではどうしてタブーなのでしょうか?
内部結露で水没の危険性有り
必ずしもそうなるわけではありませんが、結露による水滴がiPhone内部に発生し水没と同じ現象を引き起こす可能性があります。
落ちたからと言って慌てて高音で暖めることはせず、暖かい場所へ移動するか手のひらで暖めるくらいにしておきましょう。
おかしいな?と思ったら
上記の対策を行ってもまたすぐに落ちたり、「おや?」と思う挙動をしたりするようであれば以下の確認をしましょう。
充電消費の速度を再確認
100%まで充電した後、充電残量を意識しながらiPhoneを使ってみましょう。寒い環境で使用しているわけでもないのに消費が早いのであれば、バッテリーが経年劣化もしくは何かしらの原因で損傷している可能性もあります。
キャリアへ相談する
そうなった場合、一度iPhoneを購入したキャリアやショップに相談しましょう。電話でも良いですが、予約して直接キャリアへ行った方がいいかもしれません。
契約している保証の内容よってはバッテリーの無償交換で解決する場合もありますし、iPhone自体を長く利用していたのであれば新機種への乗り換えもその場で出来るので素早い解決が期待できますね。
最悪の事態に備えて
AppleCareの有無を確認
あなたはAppleCareを本体契約時に付けていますか?もしも付けていなかった場合、保証が効かず高額な修理代がかかったり、やむを得ず現状で使うしか無かったり…。
直せるものを、修理費を理由に直さないでストレスを溜めながら使い続けるなんて誰だって嫌ですよね。
補償外の費用がかかる場合も
AppleCareの補償内容に収まらず、追加費用がかかるケースもあり得ます。せっかく毎月の保証費用を払っていたのに高くついた…なんてことになったら最悪です。
そうならないように、個人でさらに保証を追加するのもアリでしょう。中には修理費の全額補償をしてくれる保証もあります。
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