肥料ってどんなもの?どうして必要なの?肥料の恐るべき効果を紹介!

動物も植物も、生きるためには栄養が必要になります。動物は主に他の生物を捕食することでエネルギーを生み出さなければなりません。

対して植物は光合成を行い、水と二酸化炭素から炭水化物を作り出すことができます。さらに、それ以外の植物体を構成する成分を主に根から吸収することができます。植物は基本、条件さえ合えばわりと過酷な状況でも生息することができるのです。

ではなぜ、追加で栄養を補うために肥料を使わなければならないのでしょうか。はたして本当に肥料は必要なのでしょうか?この理由をあなたははっきりと答えることはできますか?

この記事ではそんな身近な疑問に迫ります。

肥料にはどんなものがあるの?

一般的に用いられる肥料には主に有機物からなる「有機肥料」と、主に無機物からなる「無機肥料」があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

有機肥料(有機物肥料)

植物質や動物質などの有機物を原料とした肥料です。有機物は時間をかけて分解され、その後植物に吸収されるため即効性はありませんが、土壌に長期間蓄積されるため長持ちしやすいという特徴があります。土壌を柔らかくしてくれるというメリットもあります。

完熟していない有機肥料を用いると、悪臭・ガス発生・害虫などが発生してしまいます。完全発酵させることによって、養分が分解され利用しやすくなり、有害菌が増殖して、病害が起こることを防ぐことができるため、完熟と書いてあるものを用いるのがおすすめです。

例:油かす・草木灰・牛糞・鶏糞・たい肥など

無機肥料(無機物肥料)

無機物を主成分とした肥料です。主に工場で化学的に生産されていますが、天然の鉱物を用いているものもあります。栄養素をバランスよく混合したものから、足りないものを補う用のものもあり、使い勝手の良さが特徴です。

多くのものは、水に溶けやすく即効性がありますが、同時に流れやすくもあるため、定期的に追肥をしなければなりません。また、長期間使用すると土壌障害の原因となるため、量を調節しなければならない肥料です。

例:化成肥料など

肥料は本当に必要なの?

なんの手も加えていない雑草が荒地でも青々を育っているのを見ると、「植物はそこにある栄養だけでもしっかり育つんじゃないの?」と考えたことがある方も多いはず。

しかし、結論から言えば、「人間が植物を育てる場合は基本、肥料は必要」というところにたどり着きます。その理由を解き明かすためには、自然の生と死のサイクルに注目せねばなりません。野山や野原などの自然環境に生えている植物と、畑やプランターなど人工的な環境に生えている植物を比べてみましょう。

山林や野原などに生えている草花は、誰の手も借りず、自然に育って可憐な花を咲かせます。これは、植物などを餌とする動物の排泄物や昆虫の死骸、落ち葉などが腐って植物の養分となり、植物が生育するというサイクルが成り立っているからです。

対して、人工的な環境で育てる野菜や草花は、このサイクルが成り立ちません。鉢植えやプランターなど狭いコンテナ栽培ではますます、養分を蓄える土の量が限られているため、植物が育つための養分が不足しがちになってしまいます。このまま放置しておくと葉色や生育が悪くなったり、実や花数が少なくなったりしてしまうのです。

さらに、人間は花をより大きく、より美しく、野菜はより美味しく、よりたくさん収獲するために品種改良したことで、野菜や草花は育つために多くの養分が必要となりました。そのため、「肥料は必要」と言えるのです。

肥料の栄養にはどんな効果があるの?

肥料には「肥料の三要素」と呼ばれる重要な栄養素が3つあり、それぞれ違った部分を育てることができます。肥料の三要素の名前と効果を見ていきましょう。

窒素(N)

葉や茎を大きくさせる栄養素であり、葉肥(はごえ)と呼ばれることもあります。また、全体的に植物を大きく生長させる作用があり、タンパク質や葉緑素の合成に関わっています。

しかし、過剰に与えると植物体が育ちすぎたり軟弱になるため病虫害に侵されやすくなってしまいます。これを逆手に取り、軟らかい植物体を作りたいときは窒素を多用するとよいとする考えもあります。

リン(P)

実付きや花付きをよくする栄養素であり、実肥(みごえ)と呼ばれることもあります。リン鉱石からとることができる栄養素です。人類が紀元前3000年の頃から始めた農業の歴史上ずっと不足し続けていると言われており、商業作物には必要不可欠ながら希少価値が高い栄養素です。

出土したリン鉱石の80%が肥料用に使用されており、現代では原料のリン鉱石の枯渇が心配されています。イギリス硫黄誌 (British Sulphur Publishing) によると、消費量は2060年代には現在の約5倍になり、経済的に採掘可能なリン鉱石は枯渇してしまうと予想されています。

カリウム(K)

根の発育をよくする栄養素であり、根肥(ねごえ)と呼ばれています。水溶性のため流亡しやすいので、回数を分けて少しずつ与えるのがよいとされています。大根やニンジンなど、根菜類を育てるにはもってこいの栄養素です。

おわりに

今回は、肥料が必要な理由と共に、肥料の種類や効果を紹介しました。肥料についての理解が深まったでしょうか?古人たちは私たちが生まれるずっと前からこのような肥料の重要性に気が付いていたと考えると、感慨深いですね!

人間が生み出した知恵の結晶である肥料を上手に使って、楽しい園芸ライフをお送りください!