たんぱく質やビタミンB1・B2を豊富に含み、野菜の中でも栄養価が高いといわれる枝豆。夏のおつまみに、栄養補給にぴったりの野菜です。
収穫の翌日には糖やアミノ酸が半減してしまい「枝豆は湯を沸かしてから収穫しろ」と言われるほど鮮度が命の野菜であるなど、収穫したての枝豆の美味しさは格別です。
丈夫で育てやすく、初心者でも簡単に作れる枝豆。あなたもこの夏に枝豆の真の美味しさを味わいましょう!
- 土壌を選ばず、日当たりさえ良ければ育つ
- 丈夫で病気に強い
- 害虫による被害を受けやすく、対策は必須
- 日当たりが悪かった
- 開花から収穫までの期間の水分不足
- 害虫による被害を受けた
育てる前に!枝豆で知っておいてほしいこと
枝豆の種類
枝豆には成長スピードに応じて、極早生(ごくわせ)・早生(わせ)・中生(なかて)・奥手(おくて)の4つの種があります。
初心者におすすめなのは70~80日ほどで収穫できる早生種。栽培期間が短いということは失敗する可能性が減るということです。この記事に乗っている写真は早生種を栽培した時のものです。
枝豆につく害虫
栄養たっぷりの枝豆は虫も大好き。防虫ネットやビニールハウス、農薬を使わねばまともに育てることができません。防虫対策さえしていれば栽培自体は簡単であるため、しっかりと対策してください。
カメムシ
膨らみ始めたさやにつき、針を突き刺して中の栄養を吸い取ってしまいます。カメムシの被害にあったさやはまともに育たず、味も落ちてしまいます。さやができ始めたときに大量発生します。
マメシンクイガ
さやに穴をあけ、中に幼虫を産み付けます。幼虫は中の実を食い荒らしてしまいます。さやに穴が開いていたらマメシンクイガの被害にあった証拠です。
ステップ1 土づくり
畑で作る場合、まず植え付けの2週間前に畑のphを調整する苦土石灰をまき、よく耕します。植え付け1週間前になったら完熟たい肥をすきこみ、元肥として化成肥料・有機肥料を加えましょう。
畝は高さ15㎝の幅40㎝ほどあれば大丈夫です。枝豆の株間は30㎝ほど必要なので、場所を確保しておきましょう。
プランター栽培の場合、ホームセンターなどで購入できる培養土があればそれだけで十分です。元肥や苦土石灰は必要ないので、培養土での栽培をおすすめします。
枝豆など豆類の根には「根粒菌」という微生物が住み着き、勝手に植物に窒素を供給してくれます。肥料が多すぎると肥料ボケを起こし、葉だけが茂って収穫量が落ちるため、元肥は2握りほどの量で十分です。
ステップ2 種まき
種から育てる場合、ポットを使って苗を作る必要があります。ポットの9分目ほどまで培養土を入れ、深さ2㎝のところに種を播いて土をかぶせます。
枝豆の発芽気温は20℃であるため、暖かい日が続くようになってから播くことをおすすめします。1つのポットに間隔をあけて、だいたい3粒~4粒播くとよいでしょう。
発芽するまで7日ほどかかります。水をたっぷりやって発芽するのを待ちましょう。
枝豆の種は栄養分が多く、腐ってしまったり鳥に食べられてしまったりして発芽率が低くなります。雨が続きそうな日に播くのを避ける・発芽するまで不織布をかぶせるなどして発芽率を高めることができます。
ステップ3 間引きと植え替え
枝豆が発芽し、本葉が2枚出てきたら間引きと植え替えをする時期です。育ちの良い株を1~2本残し、それ以外は根元から切り取ります。引き抜くと根を痛めてしまう可能性があるため、はさみを使いましょう。
間引きをしたら植え替え場所にポットが埋まるくらいの穴を掘り、そっとポットからだして株を植え替えます。最終的に4倍ほどの大きさになるため、しっかりと土寄せをして根元を固めてください。
枝豆は防虫対策が必須です。農薬を散布しない場合は植え替えたタイミングで防虫ネットをかぶせましょう。この後ぐんぐん伸びていくため、60㎝ほどの高さをもって張ると安心です。
少しでも小さな隙間があるとそれだけで虫は侵入してしまうため、しっかりと張って枝豆を守ってあげてくださいね。
ステップ4 追肥
成長していくと品種によって白か桃色の花を茎付近につけます。花が咲いたら追加で化成肥料と有機肥料をまく「追肥」をしましょう。根元から離れたところに0.5握り分ほどで十分です。
花が落ちるとさやが成長し、そのあとから実が膨らんできます。この時期に乾燥していると実が膨らまなくなってしまいます。開花から収穫までの期間は特に乾燥に気を付けてください。
ステップ5 収穫
さやの中の実が充実したら収穫です。実がぱんぱんになる一歩手前のところで収穫すると美味しく食べることができます。充実したさやをはさみで切るか、株ごと引き抜いて収穫しましょう。
枝豆の適切な収穫タイミングは5日ほどと非常に短く、タイミングを逃しがちです。株の8割ほどが膨らんでいたら思い切って収穫しましょう。
また、株から収穫された枝豆の鮮度はどんどん落ちていくため、すばやく調理しましょう。スーパーなどでは決して味わうことのできない甘みやうまみ、ぷりぷりの実を堪能してください!
おわりに
今回の記事では枝豆の育て方、そして失敗ポイントを解説いたしました。夏の栄養補給としても優秀な野菜である枝豆。お弁当やビールのおつまみとして最高ですよ!
この記事があなたの枝豆栽培のお力になれれば幸いです!素敵な家庭菜園ライフをお楽しみください!