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フリーランスの確定申告に簿記の知識は必要?

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フリーランスになって、確定申告をしないといけないけど簿記の知識って必要なのかと思っている方。ズバリ言います。お金さえ払えば必要ありません。

では、フリーランスにとって、簿記の知識は必要ないのかといわれるとそうではありません。

なぜなら、簿記の知識を知っていることで損になることはたくさんあるからです。

たとえば
①確定申告を自分でできない
②税金が安くならない
③税理士報酬が高くなる
④税理士との話がわからない
⑤経営するために必要な損益と収支、損益計算書、貸借対照表などがわからない

などです。

ご存じの方も多いかもしれませんが、簿記は世界共通です。簿記は500年の歴史をもち、経営社会において、もっとも偉大な発明であるといわれてます。

それだけ重要な知識を、フリーランスとして歩みだされたのであれば、一度は勉強しておいても損ではありません。

算数、数学が苦手だという方も心配しないでください。簿記で使う計算は、足し算、引き算だけです。

では、ここからフリーランスに必要な簿記の基礎知識と確定申告を楽にするための具体的な方法となぜ経営に役立つかをお伝えしたいと思います。

フリーランスの確定申告に必要な簿記の基礎意識

そもそも簿記とは何?と思われるかもしれませんが、簡単に言うと「取引を帳簿に記入すること」です。

取引とは、お金の入金・出金以外にもあります。代表的なのが売上の未回収です。請求書は渡しているが入金がまだのものも帳簿に記入(記帳)しなければなりません。

全体像

フリーランスの確定申告書は、主に、「申告書」と「青色申告決算書(収支内訳書)」を作成することになります。

ここで簿記の知識が必要になってくるのが、「青色申告決算書(収支内訳書)」を作成するときです。

青色申告決算書(収支内訳書)は、損益計算書と貸借対照表で構成されており、1年間の(取引)を、「売上(収入)」「売上原価」「経費」「資産」「負債」に分ける必要があります。

①損益計算書(1年間の利益を計算する)…「売上(収入)」-「売上原価(仕入)」-「経費」=利益
②貸借対照表(12月31日時点の財産状態を表す)…「資産」と「負債」

売上(収入)と売上原価(仕入)、負債は比較的イメージしやすいとおもいます。間違いやすいのが経費と資産です。

買ったものがすべて経費になるとよく勘違いされますが、基本的には単品で10万円を超えると資産になり、毎年少しずつ経費になります(減価償却)。

覚えておきたい勘定科目

①売上(収入)…売上(収入)、雑収入、家事消費(仕入れた商品を家族で消費した売上)

②売上原価…仕入、期首商品棚卸高(前年売れ残った商品の購入金額)、期末商品棚卸高(売れ残った商品の購入金額)

③経費…租税公課(自動車税、固定資産税、印紙など)、水道光熱費、旅費交通費、通信費、広告宣伝費、接待交際費、損害保険料(事業用の資産に掛けた保険料)、修繕費、消耗品費、福利厚生費、給料賃金、外注工賃、地代家賃

④資産…当座預金(通帳に入っているお金)、売掛金(売上の未回収分)、棚卸資産(売れ残った商品の購入金額)、建物、機械装置、車両運搬具、工具器具備品

⑤負債…買掛金(まだ払っていない仕入代金)、借入金(銀行などから借りたお金の残り)

簿記を知っていると税金が安くなる

インターネットで「フリーランス 確定申告」で調べると青色申告を勧める記事が散見されます。

青色申告で申告することでお得になるので勧められていますが、その中でもっとも節税効果のある方法を選択しようとすると簿記の知識が必ず必要になります。

簿記の知識がないと青色申告特別控除55万円できるところが10万円になってしまいます。

注意ですが、簿記の知識があっても無条件で青色申告をすることはできません。

青色申告は税務署に青色申告をしますという届出書(青色申告承認申請書)をある一定の期間以内に提出していないとできません。

開業したら、すぐに出しておきましょう。※ e-Taxによる電子申告を行った場合、55万円が65万円になります

確定申告の作業を簡単にする方法

①クラウド会計ソフト(freeeなど)…取引を記録するソフトです。値段もお手頃、ネットバンキング、クレジットカード、POSレジなどと連携することで作業が大幅に削減でいます

②クレジットカード…レシート、領収書がなくなっても支払いの履歴がわかります(ただし、まったくレシート、領収書を保存していないと認めてくれないこともあります)

③ICカード…旅費の清算が楽になる。ただし、旅費以外で使用している場合は明細が必要になる

④その他…レシート、領収書は勘定科目ごとに分けて、ホッチキス・もしくは封筒・クリアファイルなどに入れておくと集計が楽になります。分ける勘定科目も5つ(仕入、消耗品、旅費交通費、水道光熱費、交際費)くらいで事足りるはずです。少ないものはその他にまとめておきます。

通帳、クレジットカード、財布を事業用とそれ以外にわけるのもありです。集計するときに、事業に関係のある支払いとそうではないものを考えなくてすみます。

また、逆に関係のない入金も同じことが言えます。税務署は税務調査のときに通帳を確認することが多いので紛らわしいものは省いておくほうがいいのです。

フリーランスの経営に役立つ簿記の知識

経営では、決算書(損益計算書と貸借対照表)を理解しておくことと損益計算と収支計算の違いを把握しておくことが重要です。

この両方の知識は、経営判断をするときもそうですが、銀行にお金を借りるときに大変役に立ちます。

そして、簿記の知識がないと理解しにくいのが損益計算と収支計算の違いです。

何が違うか簡単にいうと、損益計算は儲け(利益)を計算することで、収支計算は、お金の残高を計算することです。

同じように感じられるかもしれませんが、まったく違います。この違いを理解していないと経営判断するときに大変なことになります。

そして、それが最も顕著に表れるのが銀行からお金を借りるときです。

損益計算書では儲け(利益)が出ているのにお金が残らない。だからお金を借りる。

お金を返すために売上を増やしているのにやっぱりお金が足りない。

こういうことは経営をしていると当たり前に起こってきます。

簿記の勉強方法

本屋に行ってもらったらわかりますが、簿記に関する本は数えきれないほど発行されています。

同様にインターネットでもたくさんの記事がかかれています。

また、実は簿記検定にもいろいろ種類があり、その中で一番有名なのが「日商簿記」です。

本業で忙しい皆さまに今覚えておいてほしい簿記の基礎知識は、日商3級レベルで十分です。本を一冊、もしくはインターネットで一通り調べてもらえれば問題ありません。

税理士に依頼する

確定申告を税理士に依頼した場合、10万円(年商500万円以下)からです。

これは所得税の申告書を作成するだけの場合が多く、業種、年商、従業員の有無、消費税申告の有無で加算されていきます。

節税相談をしたい場合も別途費用になると思われます。

税理士報酬なんか勉強している時間で稼げてしまうという方は、税理士に任せちゃいましょう。

ちなみに、決算書を作成しておくや売上、経費の集計をやっておくことで報酬の交渉をすることも可能です。

本文まとめ フリーランスにとって簿記の知識の重要性

フリーランスにとって、損益計算書と貸借対照表、損益と収支は、通信簿のようなものです。その通信簿を作るための方法が簿記になります。

年に一回ではなく、一か月に一度くらいは集計をして、見直してみください。

ご自身の行動がどう数字にあらわれてくるのか、自分のやった事業がどうなったのかを把握することができるようになれば、あたなも立派な経営者です。