簿記は勘定科目を攻略すれば怖くない!!

簿記の勉強を進めていくうえで、最初の壁となる”勘定科目”。

私もとても苦労しましたが、勘定科目を理解しなくてはいけない大きな理由が二つあります。

一つ目は、簿記の学習効率が落ちるため。

二つ目は、会計ソフトを使いこなせないため。

勘定科目を理解せずに丸暗記しようとすると、簿記の全体像が見えてこないため、学習効率が落ちます。

そして、実務の場面で適切な仕訳を起票できているか、判断がつかないということになってしまいます。

初めて簿記を学ぶ人や、経理業務にチャレンジする人は、この記事で勘定科目を理解し、効率的に学習を進めていきましょう!

勘定科目は簿記の基本

勘定科目がなぜ重要か?それは、簿記の定義で

簿記の定義

”日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能です。”

(日本商工会議所の検定試験 より引用 https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/about )

とあり、日々の取引を記録整理していくという役割を勘定科目が担っています。

勘定科目は記録、整理をするためのインデックスという訳ですね。

勘定科目のグループ分け

勘定科目は以下の5つのグループに分けることができます。

勘定科目のグループ

・収益

・費用

・資産

・負債

・純資産

このグループ分けは、勘定科目を付した取引がP/L(損益計算書)・B/S(貸借対照表)のどこに整理されるか意味するものです。

売上が上がれば会社としては収益として認識する、というような理解で良いかと思います。

逆に売上の値引きがあった場合、費用ではなく、収益が減るというように認識していきます。

これを理解することで、仕訳から決算書をイメージできるようになり、簿記の学習効率が大きく上がります。

これが勘定科目を理解しなくてはいけない一つ目の理由です。

それでは、さらに深掘りしていきましょう。

貸借(たいしゃく)という簿記の仕組み

簿記には貸借(たいしゃく)に記録し、整合できるようにする複式簿記というものがあります。

これは現在一般的に使われている簿記の形です。

左側を「借方」、右側を「貸方」と呼び、取引が行われたときに必ず相手方との整合が取れるようになっています。

そうすることで使途不明の現金支出を防いだり、入金理由を明確にするといった整理ができます。

そして、勘定科目ごとに、貸方を増やすもの、借方を増やすもの、それぞれ役割が決まっています。

借方を増やす勘定科目は資産、費用で、貸方を増やす勘定科目は負債、純資産、収益です。

勘定科目の覚え方 現預金を基準に仕訳を考える

勘定科目を覚える方法を紹介します。

最初は”現預金”を基準に覚えましょう。

仕訳例①

例)売上が上がったと同時に現金を受け取った場合

        現預金 ○○円 / 売上 ○○円

現預金が増えるときは【資産・借方】に計上される、と覚えてください。

仕訳をきる際には、現預金がどのように扱われるのか考えるとイメージがつきやすいはずです。

次に現預金が直接取引されない場合の仕訳を例にあげます。この場合も現預金を基準に考えていきましょう。

仕訳例②

例)売上が上がった時に売掛金で処理

        売掛金 ○○円 / 売上 ○○円

この”売掛金”は現金を後で受け取る為の勘定科目です。

つまり次のような

        現預金 ○○円 / 売掛金 ○○円

という仕訳があるはずとイメージできると、売掛金が【資産・借方】の勘定科目だと理解できるはずです。

私は全ての勘定科目を現金と関連づけて覚えるようにしました。

代表的な勘定科目

代表的な勘定科目を記載します。この代表的な勘定科目が、どのグループに属する科目なのか理解することがとても大事です。

代表的な勘定科目

・資産

 現預金、売掛金、受取手形、建物 など。

・負債

 買掛金、支払手形、借入金 など。

・純資産

 資本金、繰越利益剰余金 など。

・費用

 仕入、給与手当、支払利息 など。

・収益

 売上、受取利息、雑収入 など。

英単語のように覚えるだけではなく、P/L・B/Sとの繋がりを意識することが大事です。

勘定科目は自由に決めることができる?

簿記を勉強していて初めて見る勘定科目が度々出てくることに違和感を覚えたことはありませんか?

こんなに勉強してるのになぜ見たことない科目が出てくるのか。

その理由は、勘定科目を自由に決めても良いからです。

しかし、自由だからといって適当でいいわけではありません。

簿記にはこんな原則があります。

明瞭性の原則

企業会計は、財務諸表によって、利害関係者に対し必要な会計事実を明瞭に表示し、企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない

つまり、利害関係者にわかりやすく情報を伝えるための適切な勘定科目であれば自由に決めて問題ないということです。

しかし、明瞭性の原則は”利害関係者に判断を誤らせない”ことが重要であり、一般的に使われる勘定科目が適切であればその勘定科目を使うべきです。

独自の勘定科目を使って、判断を誤らせてしまってはいけません。

簿記・勘定科目の知識は最新のクラウド会計ソフトでも重要

最新の会計ソフトは誰でも簡単に使えるよう、AIが仕訳パターンを覚えてくれます。

その為、伝票を起票するための経理人材は必要なくなると言われていますが、実際は簿記や勘定科目の知識が必要となります。

テクノロジーの得意領域は”繰り返し作業”であり、経理業務の多くは、この”繰り返し作業”ですが、日々の経理業務において繰り返し以外の、人間による判断を必要とする取引が行われます

そのため、簿記や勘定科目の知識無くして、会計ソフトを使いこなすことは現実的ではないでしょう。

これが勘定科目を理解しなくてはいけない理由の二つ目です。

簿記は勘定科目を最初に学びましょう

簿記に触れたり学習をしていく中で、勘定科目を理解することがいかに重要かという記事でした。

勘定科目をマスターすることは、

・学習効率の向上

・会計ソフトの利用

において必要不可欠です。

私は勘定科目に対する理解が深まった頃から、簿記に対する難しいという感覚が無くなりました。

ですので、勘定科目を理解してしまえば、簿記はとても簡単です。勘定科目の理解から始めましょう。